第52回北陸生殖医学会学術講演会 第52回北陸生殖医学会学術講演会が、6月12日に金沢ニューグランドホテルで開催されました。私たちのクリニックからは、以下の3つの発表をしました。1. 凍結融解胚盤胞移植における胚の回復状態と臨床成績の検討2. 当院におけるAssistedHatchingの成績3. ART初回における再採精の有効性について治療成績をより良くしていくために、これからもスタッフ一同努力していきたいと思います。
ホルモン検査 私たちの仕事の半分は、卵胞の発育と排卵を監視していくことです。あえて未熟卵を採卵して、体外培養で成熟させる方法もありますが、普通、良質の成熟卵を得るために、体外受精の世界では、今まで数多くの排卵誘発法が開発されてきました。ただ、どの場合でも基本的には、超音波検査で卵胞の数とサイズを測定し、血液検査による卵巣のホルモン(E2:卵胞ホルモン、P:黄体ホルモン)および下垂体のホルモン(LH、FSH)でリアルタイムに発育していく卵胞をモニターしていくことが必要不可欠になります。ホルモン検査は結果を迅速に出すために、たえず最新検査機器を2台整備してエラーにも備え、早く帰宅できるように努力しています。来院するたびに採血ばかりされてさぞかし嫌だろうなあと思いますが、どうか我慢してくださいね。
頭殿長 前回の続きです。妊娠5週初めで子宮内に胎嚢が確認できると、妊娠6週初めで胎嚢内に米粒の1/3ほどの胎芽(胎児になる細胞の塊)が見え、拍動を始めます。さらに一週間経過して妊娠7週に入ると、胎嚢は30-40mm、胎児の座高(頭殿長:CRL)は10mmに育ちます。下の写真が妊娠7週0日の子宮の超音波検査画像です。私たちの仕事はほぼ終わり、妊婦検診(周産期管理)をしてもらえる病医院へバトンタッチしています。