顕微授精

卵子の膜が硬かったり、精子の数や動きに問題があると、精子は自力で卵子の中に入ることができません。そんなとき、写真のように細い針を使って、精子が直接卵子の中に入れるように手助けをします。これが顕微授精です。
でも顕微授精は、あくまで精子が卵子の中に入れるようにお手伝いをするだけ。その後受精するかしないかは、卵子と精子の生命力に任されます。
どうか受精しますように、と願いをこめながら一つ一つ大切に顕微授精に取り組んでいます。
精子の写真を見る機会は、あまり多くないと思います。ここには2匹の精子が写っています。頭があって、シッポがあって、泳ぎます。まるでおたまじゃくしのようですね。ヒトの顔がひとりひとり違うように、精子も一匹一匹泳ぎ方や形が少しずつ違うんですよ。
普段培養室にこもっていることが多いので、みなさんとお話する機会がなかなかありませんでした。これからは、たまごのお話はもちろん、いろんなことについてみなさんにお伝えしていこうと思っています。どうぞよろしくお願いします。