卵胞が成熟してきたかどうかの判断は、卵胞ホルモン(E2)の測定とエコー検査での卵胞の大きさの計測で行います。
1成熟卵胞あたりのE2値は200pg/mlくらいで、卵巣に確認される成熟した卵胞の数をかけた値くらいあることが目安になります。つまり、採卵できそうな卵胞が3個あったとしたら200×3=600pg/ml以上あればいいと考えます。また、卵胞は成熟してくると18~20mmほどの大きさになるので、エコー検査で大きさを測定して確認します。
採卵日を決めるときはE2値と卵胞の大きさを指標にします。これらをチェックすることにより卵胞が成熟してきたことは判断できるのですが、残念ながら卵胞の中に入っている卵子の質まで判断することはできません。なので、採卵をしても卵子が入っておらず空胞だったり、あまり質のよくないものが入っている場合がときどきあります。
育ってくる胞状卵胞の中にはすべて卵子が入っているわけではなく、こうした中身のないものやあまり質の良くないものが入っていることもあるのです。原因はもともと入っていなかった、もともと質がよくなかったということになります。
そのおおもとの、なぜ入っていなかったのか、なぜ質がよくなかったのかは、年齢的な問題であったり、最初からそうだったということもあるでしょう。