たまごの培養
採卵されたたまごはその後、どのように培養するのでしょう?
施設によって若干の違いはあるかもしれませんが、通常、たまごは、写真のような直径6cmほどの特殊な容器で培養されます。この培養容器を、わたしたちはdish(ディッシュ )と呼んでいます。dishの中央のくぼみ部分に入れた培養液の中でたまごは成長していきます。また、培養液にもいろいろな種類がありましたが、これまでの多くの研究を経て、たまごが必要とする栄養分の組成を考え、現在、次の3種類に分類されます。
1.採卵後から媒精(精子と卵子のお見合い)後翌日まで培養するもの
2.受精卵から分割期胚まで培養するもの
3.分割期胚から胚盤胞まで培養するもの
この3種類の培養液を、たまごの成長スピードにあわせて順次使用していきます。毎日たまごの状態を観察し、慎重に培養液を交換しながら、最長7日間培養します。移植したり凍結保存するその時が来るまで、たまごは培養士に温かく見守られて成長を続けていくわけです。